• 院長ブログ/治療

グルテンフリー(その19)

「肥満、メタボもグルテンが原因」

前述に、「グルテンフリー」にダイエット効果がある事を書きましたが、アメリカでは今、「グルテンフリーダイエット」として美容の面でも注目されていてファットフリー(無脂肪)ダイエット、ローカーボ(糖質制限)ダイエットを抜いて、グルテンフリーダイエットを実践している人が増えています。実際、グルテンを取らないだけで、カロリーを気にせず、脂肪も気にせず、食べてもやせている人がたくさんいます。

では、なぜグルテンフリーをするとダイエットになるのでしょうか?グルテンを取ると小腸の粘膜が荒れ、リッキーガット症候群を引き起こすことはすでに説明しました。リッキーガットになると、細胞の隙間から毒素や細菌が入りやすくなります。食材由来のたんぱく質が入れば、IgGタイプの食物アレルギーが起こりやすくなります。細胞の隙間から入ってくるのはそれだけではありません。炎症をもたらす原因となる物質も次から次へと粘膜を通って血液中に入っていくため、肝臓でも炎症が起こってきます。私たちが食事をして血糖値が上がると、すい臓からインスリンという血液を下げるホルモンが分泌されます。血糖が余るとグリコーゲンや中性脂肪として、肝臓に蓄えられます。ところが、肝臓が炎症を起こしてやられてしまうと、インスリンの効き具合(インスリン抵抗性といいます)が下がって、血糖値が上がりやすくなってしまい、インスリンが大量に分泌されるようになります。すると中性脂肪をどんどんため込んで、細胞が肥大化していきます。また、筋肉でも同様の事が起こって、血糖値が上がりやすくなり、肥満やメタボリック症候群につながるのです。それに加えて、小腸の粘膜が荒れ、網の目が粗くなると、GLP-1という物質の分泌が低下します。GLP-1とは腸などの消化管に入った炭水化物(糖質)を認識することで消化管粘膜の上皮から分泌され、血糖値を下げるべくインスリンの分泌を促進します。つまり、腸の粘膜自体が「炭水化物が入ってきたぞ」と認識してGLP-1を出し、上昇した血糖値を速やかに低下させてくれるという、腸と脾臓のダイレクトなやり取りなのです。だから、腸の粘膜が炎症を起こすことでGLP-1の分泌が低下すると、血糖値の上昇に直接つながってしまい、肥満につながりやすくなります。