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グルテンフリー(その26)

・炎症を抑える油、促進する油

私たちの体で起こっている病気や症状である「炎症」を沈静化させる働きをするのは、コルチゾールだけではありません。近年、注目を集めているのが「オメガ3系」と「オメガ6系」と呼ばれる、それぞれ組成が異なる2つの脂肪酸、つまり油の存在です。ここに炎症と油の関係を示した興味深いデータがあります。

イヌイット(グリーンランド先住民)とデンマーク人の病気の発症率と栄養(食事内容)を比較したデータです。両者はほぼ同じ経度の寒い地域で生活し、同じ程度の量の脂肪を取っています。まず、摂取カロリーを比較してみるとイヌイットが39%、デンマーク人が42%とどちらも脂肪の摂取カロリー比率が高くなっているます。一方、たんぱく質のカロリー比率をみてみると、イヌイットが23%、デンマーク人が11%とイヌイットがアザラシやシロクマなどしか食べるものがなかったため、必然的に動物性の脂肪やたんぱく質中心の食事になっていた為です。厳しい自然環境の中では穀物の生産は難しく、その摂取量は極めて少なかったのです。

たんぱく質にしろ、脂肪にしろ、とかく「動物性」のものは悪く言われることが多いです。脂肪なら動物性のものより植物性のものを取る方がいいという考えなのでしょう。しかし、そもそも「脂質」には、動物性、植物性かという事ではなく、油の種類(組成)なのです。油の種類についてはこの後詳しく説明します。

話をイヌイットとデンマーク人の話に戻りましょう。イヌイットの食生活は、デンマーク人に比べて、高脂肪、高たんぱく、低糖質ということになります。イヌイットとデンマーク人の病気発症率の比較をすると、動物性のたんぱく質、脂肪が多いイヌイットは脳出血を除き、病気の発症率がかなり低いのです。気管支ぜんそくや、カンセンなどの免疫系のトラブルに至っては、イヌイット達の罹患率が極めて低いことも特徴的です。

イヌイットとデンマーク人の血清脂肪酸組成の数値を見ると、その理由が見えてきます。

・イヌイット   アラキドン酸0.8%  EPA26.5%

・デンマーク人  アラキドン酸12.4%  EPA0.2%

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