グルテンフリー(その21)
「全身の細胞にも悪影響を与える」
先にグルテンフリーのアミノ酸配列は、モルヒネに似ていると書きましたが、それ以外にも問題があります。アミノ酸は一つ一つが数珠のようにつながり、鎖状になっています。アミノ酸が2個以上つながったものをペプチドというのはすでに説明しましたが、グルテンの配列を見るとその立体構造のなかには「細胞に対して毒性を発揮する場所」や「免疫機能に変化を与える場所」があります。血液中のリンパ球には免疫機能があります。自身が出す免疫グロブリンを使って異物に対して攻撃をするのです。このリンパ球の約70%を占めるのがT細胞なのですが、T細胞は免疫の実行部隊に指令を出すとても重要なとても重要な細胞です。ところがグルテンのアミノ酸配列の中にはこのT細胞の発現を乱してしまう場所があるのです。T細胞の発現が乱れれば、免疫機能のバランスが崩れていきます。そうなれば、免疫が過剰に反応してアレルギーが引き起こされる可能性が高くなります。
さらに。グルテンのアミノ酸配列のなかには「腸管の透過性を高める場所」もあります。腸管の透過性はつまり、粘膜を荒らしてしまう「リッキーガット」を起こすことを意味しています。一言でいえば、グルテンのアミノ酸配列は、非常によくない並び方をしているという事なのです。しかもその鎖状の立体構造は、非常に分解されにくい構造をしているというから、たちが悪いのです。
先に明らかな小麦アレルギーが出ない(グルテンのアレルギーの血清反応が出ない)人たちを「非セリアック病グルテン感受性(NCGS)」と呼ばれていると述べました。以前から言われているNCGSの症状は、いわゆる「過敏性腸症候群」とかなり重複したものでした。具体的には腹痛、腹部の膨満感、排便習慣の異常(下痢や便秘)など、腸にかかわるものだけだったのです。ところが、2015年の最新報告で、以下の症状が追加されました。
頭痛、倦怠感、関節・筋肉痛、足や腕のしびれ、皮膚症状(湿疹、発疹、紅班など)、抑うつ、注意力の低下、貧血、すっきりしないような曇った心など、その症状は腸にとどまらず、全身に及んでいるのです。むしろ今日は腸以外のこのような症状に注目が及んでいるのです。グルテンを摂取して抑うつ症状が出たり、ぼんやりしてしまったり、頭痛や湿疹が出る事など今まで考えたことがありましたでしょうか?
今、あなたが悩んでいる肌荒れや感情の変化、肩こりや頭痛、関節痛も、もしかしたらグルテンの取りすぎが原因かもしれないのです。
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